果てしなき闇の彼方に
2014年Q1アニメ
少なくとも深夜枠は全て見たはずなのだが、結局 多少なりとも記憶に残ったのは以下である。南無南無。
[A] キルラキル
縦1080ドット 横1980ドットのキャンバスに 3,000枚分の絵を描き、動画で補完し、たった20数分で連続して表示する。
結局のところ、それがアニメーション表現の本質なのだろう。
油絵の具を手にする絵描きが1枚のキャンバスに何ヶ月の時間をかけるのかは知らん。
だが、アニメーションは産業でありビジネスなので、推して知ることが出来る。
20人の原画マンで分担したとして1人150枚。5営業日で割って1人1日30枚の原画を描くのだ。
3000分の1枚にどれほど迷おうとも、絵コンテという分業の枠と自己表現の境界を彷徨いながら、決められた時間で結果を出す。
創作することの - 己がイマジネーションだけを拠り所に物を創りだすことの - その闇の深さを考えると、時間などいくらあっても足りないはずだ。
昨今、多くのアニメーションはロケハンに基づく実写トレス背景を使用する。3Dモデルを使用して登場人物まで動かしてしまう。
産業としては、それが正しい姿なのだ。
なのに、なんだ、なんなのだ、このアニメは。
アフィン変換では到底表現出来そうもないほど歪みまくったパースが馬鹿みたいに動くわ、見たことのない建築物が山ほどでてくるわ、ニュートンとか重力とか一切無視して絵の勢いだけで何かを納得させる。
作家についてよく言われることに「本当に書きたい1冊は一生に1つだけ」というのがある。このアニメの製作陣も溜めに溜めた「表現したかった何か」を吐き出しきったに違いない。
そう思わせる「普通じゃない作品」だった。
ちなみに、昨今の「ふつーのアニメ」は作業しながら画面見なくても楽しめるので、それはそれで良いよね。( ̄ー ̄)
[A] スペース☆ダンディ
そう、COWBOY BEBOP の 「彼ら」である。
BEBOPもそうだったのだが、彼らは「人間臭い」のが大好きである。
宇宙人とロボットと人間 という 謎のトリオが醸し出す、限りなく人間臭い臭い臭い臭いスペース・オペラ。
今回は彼らに、やくしまるえつこ という素敵な歌い手さんが加わることで、まるで人間臭いスペース・オペラを金魚鉢の上から観察するかのような、独特の視点を視聴者に提供してくれている。
ちなみに、やくしまるえつこ の、「けだる・かわいい歌声」は以下の要素で構成されていると思う。
- 明日の食事を心配する必要のない安心感
- 明日の寝床を心配する必要のない安心感
- 明日も明後日もずっと昼寝してても怒られない安心感
うん。ニート万歳。
2014年Q2アニメ
大量に始まったけれども、特にコレといったものはないかなぁ。
そういえば、BEBOP が とうとうパチンコ化するそうで。お陰様で パチマネーにて全話無料放送とかやってるわけですが、なんとも複雑な心境ですよ。
[A] 一週間フレンズ。
やっべー、絵が好み!好き!好き!大好きだー!
って感じで、思わず原作全巻購入。いまどき Kindle で買うので、家の本棚は無問題!
ぼくは、どうしてこの手の絵柄に弱いのだろう?
- So What!? (わかつきめぐみ)
- ヨコハマ買い出し紀行(芦奈野ひとし)
- 一週間フレンズ。(葉月抹茶)
共通点を挙げるとすると、線が細くて ほんわか かわいい でも どこか儚い、といった所なのだろうか?
どっちにしても、この作品。 主人公の長谷くんがいい人なのである。
いい人が いい人 たる所以は、いい人である事を行使するパワーを有する点にある。
さらりと描かれているものの、実際、このシチュエーションで、この行動をとれる男の子がいたら、そら、惚れるわな。
原作もまだ進行中なので、どうなるかわからんけれども、藤宮さん共々 幸せになってほしいものである。
[A] 健全ロボ ダイミダラー
たまに企画されるお馬鹿作品(褒め言葉)
まぁ、企画やヨシなのだけれども、アニメーション的には まぁ、普通なのかな。
[A] ノーゲーム・ノーライフ
白タンにハァハァするアニメ。
とはいえ、昨今ハァハァできるキャラ描いただけじゃ、だれも見てくれやしないのヨ。>誤注文はう詐欺ですか
本作は、ちゃんと中身もありますけん。
[A] ピンポン THE ANIMATION
スピリッツ掲載のアニメ化。
最近は知らないけれども、スピリッツは昔から骨のあるマンガが多かった。そういう中の一作。
アニメ化は難しいんじゃないかと思ったけれども、原作の雰囲気に加えて「へぇ!こう読んだんだぁ~」という素直な驚きと共に見てます。
可愛げのない絵でも、良いアニメは良いですな。